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コラム

【連載】クローゼットからはじまるサステナブル vol.2

「サステナビリティ×ファッション」をテーマに、決して難しくない、肩のチカラを抜いてサステナブルファッションを取り入れるヒントをエシカルコーディネータのエバンズ亜莉沙さんが発信。今回は、ファッションが環境にどのような影響を与えているのか、そして私たちがクローゼットを開けて今日からできることは何なのかを考えます。

ファッションのサステナビリティとは?

ファッションとサステナビリティ

今回はファッションのサステナビリティについて少し深掘りしていきたいと思います。

前回の記事では、「エシカル」=倫理的、「サステナブル」=持続可能な、とお話ししました。

そこから「ファッションのサステナビリティ」の意味をシンプルに考えると、「= 持続可能なファッション」ということになりますね。

では一体これはどういった意味なのでしょうか。“ファッションは持続可能ではないの?” と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

洋服たちの寂しい行く末

実は日本だけでも年間廃棄されている服の量が100万トンあるということを、みなさんご存知でしたか?これは枚数にすると、その数、33億着!

さらに衝撃なのは、これらの服は市場に出る前、私たちの手元に届くよりも前に、焼却処分されているものも多くあるというということ。あまりにもったいないですよね。

洋服の廃棄問題

ではなぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか?その大きな要因には、『大量生産・大量消費』の仕組みがありました。

”ファストファッション”という言葉を耳にしたことがある人は多いかもしれませんが、これは短いサイクルで大量に物を生産し販売する業態のことをいいます。

まさに、『大量生産・大量消費』のファッション。

早く安くモノが手に入るということは、一見聞こえは良いですし、便利な面ももちろんあるかもしれません。これは服に限らず言えることですね。

ですがその「便利さ」を長期的な目で見た時、背景を知った時、実は私たちの未来にとってあまり便利とは言えないことかもしれないと、感じずにはいられませんでした。

ファッションが環境汚染を・・・

環境を汚染している産業ランキングでは、アパレル業界がなんと、石油・ガス業界についで、世界第2位と言われています。CO2の排出量も全業界の10%を占めています(国連貿易開発会議調べ)

大量に生産そして廃棄されている洋服たちを作るためには、もちろん多くの資源の生産が伴ってきます。その中で使われるエネルギーや材料、染料などは自然や人に有害な成分を含んでいることが多く、私たちの環境を汚染してしまっていたのです・・・。

アパレル業界と環境汚染

環境汚染だけでなく、一枚の洋服を作る過程には、農家さんから、職人さん、工場で働らく方など、多くの人々の存在もあります。
そういった方々の労働環境においても実は様々な問題が指摘されてきました。この件に関しては、とてもわかりやすく話題になったドキュメンタリー作品があるので、よろしければ是非ご覧ください!

なかなかネガティブな側面ばかりをお伝えして、暗い気持ちになってしまっていたらごめんなさい。
私も初めて知ったときは大きな衝撃を受けました。
大好きな洋服の裏側にそんな現実があったとは信じたくない気持ちにもなりました。

ですが ”知る” ということはやはり一人ひとりの未来にとって、とても大事で大きな一歩だと信じています。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!

地球に優しくなるために。アパレル業界の取り組み

もちろん!
ネガティブだけに終わらず、近年ではポジティブな動きが加速しています!!

お伝えしたような様々な現状を問題視し、多くの企業がファッションのあり方を見直し、地球にも人にも優しい産業へとシフトし始めています。

例えば、そんなブランドの先駆者と言える、「パタゴニア」は1996年から材料の綿の100%をオーガニックコットンに切り替えました。

それを知ったNIKEも1%をオーガニックにするという動きを取ったそうですが、その1%はパタゴニアの100%の量を超えるというので驚きです!

環境、人、社会に配慮した服づくり

身近で楽しく取り組める「ファッション」というカテゴリーだからこそ、多くの人や企業や興味関心を持ち、尚且つクリエイティブなアイディアも多く生まれ、近年では小規模ブランドのみならず、誰もが名を知る大手企業も積極的にサステナビリティへの取り組みを強化しています。

2019年3月には国連にて、ファッション業界による環境と社会への悪影響を減らし、ファッションをSDGs達成への原動力として生かすことを目的に、10の異なる国連機関からなる「持続可能なファッションのための国連アライアンス(UN Alliance for Sustainable Fashion)」も設立されました。

FASHIONとSDGs

社会や環境へ責任ある企業として当たり前の動きになっているといっても過言ではないかもしれません。
作る・着る・捨てる というシステムから循環するシステムへのシフトも始まっています。

製品の生産過程の透明性や、背景にあるストーリーを知ることは、特にこれからの消費者の中心となる層のZ世代がモノを選ぶ基準ともなってきています。

環境、社会、人権、包括的に持続可能/サステナブルであるためには、同時に”エシカル/倫理的”であるべきということもみえてくる気がしますね!

クローゼットを開けて、今出来ること

クローゼットから洋服を選ぶ女性

そして作る責任があれば、使う責任もあります。

今日から消費者としての私たちにできることは、まずは今ある服を大切に長く切ること。

月日が経ち、「この服とはお別れかな」と思ったら、次にその服を大切に着てくれる人に届けるために、服を売ったり、寄付することを考えてみること。
着れなくなったものはリサイクルボックスに入れることで新しい服に生まれ変わる仕組みもあります。

そして、また何か新しい物が欲しくなった時には、どのようなストーリーある物を選びたいか、何を応援したいかを考えてみること。

“サステナブル” がトレンドにもなりつつある今。
トレンドで終わらないあなただけのサステナブルを見つけられますように。

次回は、「コットンができるまで〜オーガニックコットンを育ててみた〜」です!いつも身につけている衣類のほどんに使われているコットンを自分で育てる意味を感じてもらえたらなと思います。

お楽しみに!

【PROFILE】エバンズ亜莉沙(えばんず・ありさ)
学生時代 米国オレゴン州で環境科学の授業に出会ったことをきっかけに、自分と世界の繋がりに気づく。2015年日本に帰国後、国際NGOでインターンをしながら、エシカル協会主催 フェアトレードコンシェルジュ認証 21歳で取得。同年世界一周を経験し、様々な人や文化に触れたことでさらに世界の抱える問題や解決策に興味関心を抱く。現在はフリーランスで『サステナブル』や『世界に自分に優しいライフスタイル』をキーワードに、SNSを中心とした発信、イベントへの登壇や、様々なプロジェクトのディレクター / コーディネーターを務める。

writer profile
エバンズ亜莉沙
サムネイル: エバンズ亜莉沙
エバンズ亜莉沙(えばんず・ありさ):学生時代 米国オレゴン州で環境科学の授業に出会ったことをきっかけに、自分と世界の繋がりに気づく。2015年日本に帰国後、国際NGOでインターンをしながら、エシカル協会主催 フェアトレードコンシェルジュ認証 21歳で取得。同年世界一周を経験し、様々な人や文化に触れたことでさらに世界の抱える問題や解決策に興味関心を抱く。現在はフリーランスで『サステナブル』や『世界に自分に優しいライフスタイル』をキーワードに、SNSを中心とした発信、イベントへの登壇や、様々なプロジェクトのディレクター / コーディネーターを務める。