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美学が凝縮!ヴィンテージ腕時計の人気ブランドは?

今、ヴィンテージ腕時計の人気が高まっています。ヴィンテージ腕時計の魅力を楽しむためには、年代物であるということを踏まえた配慮も必要です。ヴィンテージ時計の魅力、注意したい点、そして人気の高いブランドについて紹介します。

根強い人気のヴィンテージ腕時計!その魅力とは?

根強い人気のヴィンテージ腕時計。その魅力はどこにあるのかを探ってみましょう。

「自分だけ」の特別感

特にレアなモデルではなくても、一定以上の時間が経てば世の中に残る数が少なくなります。
さらに、残っている一つ一つの腕時計や同一モデルについても、それぞれが違うように経年変化することでコンディションに違いが生まれ、やがて唯一無二のアイテムとなります。
この「世界に1本しかないという特別感」はヴィンテージ腕時計の大きな魅力です。

また、製造・販売当時のオリジナルにこだわらなければ、レザーベルトや針などが交換されていることはきちんとメンテナンスされてきた証、あるいは個性ともいえ、ヴィンテージ腕時計の魅力の一つと言えるでしょう。

当時の雰囲気を感じられるデザイン

ヴィンテージという言葉に厳密な定義はありませんが、概ね1960年代~1990年代頃に製造されたものをヴィンテージ腕時計と呼ぶことが多いようです。

当時のデザインの特徴として、現在の主流よりも若干小ぶりなサイズ感やドーム型の風防(文字盤を覆う透明なカバー)などがあります。レトロな雰囲気を感じさせるこのデザインは、ヴィンテージ腕時計が持つわかりやすい魅力といえるでしょう。

時を経たことによる味わい深さ

薄っすらと日焼けした文字盤、しなやかさを増し落ち着いた色合いへと変化したベルトなど、ヴィンテージ腕時計には時間にしか生み出せない経年美があります。これは、当時の持ち主による愛着の証でもあり、新たな持ち主にとっても愛着を持ち始める部分でもあるでしょう。
そして事実、機械式時計は手入れさえ怠らなければ、世代を超えて受け継いでいくことも可能なのです。

憧れのブランドも手の届く価格に

中には新古品(保管期間は長いが未使用の製品)もありますが、大半のヴィンテージ腕時計は中古品であるため、新品よりも手頃な価格帯であることが一般的です。
憧れてはいるものの値段的になかなか手が出せないブランドの腕時計も、ヴィンテージを視野に入れれば手が届く範囲になることも。

なお、一部のプレミアモデルについては、ほとんど値が下がらない、あるいは逆に製造当時よりも高額となっているというケースもあります。

知っておきたいヴィンテージ腕時計の注意点

魅力あるヴィンテージ腕時計ですが、注意が必要な点もあります。

補修部品の調達が困難な場合が少なくない

ヴィンテージ腕時計の場合「ベルトを取り替えたい」「内部の部品を交換したい」といった際に、必要なパーツがなかなか見つからない可能性があります。

ベルトなどの装飾的な役割が強いパーツであれば、代替品で流用できるケースも多いですが、せっかくのヴィンテージの味わいを損なわないよう、同年代のベルトにこだわりたいという人は少なくありません。

一方、ムーブメントなどの構造部品については代えの効かないケースも多いため、中にはスペアパーツを確保するためだけに、別の同時代の腕時計を確保しておくといったような対策を講じているコレクターもいるほど。
製造当時、量産化されていたモデルなら交換用パーツを比較的確保しやすい点も、考慮に入れて選ぶことも一つの対策となります。

メンテナンスに少し手間を伴いますが、その分愛着がわくことは間違いありません。

防水性能や防磁性能はないと考えるべき

年代物の腕時計であっても、日常生活において軽く水しぶきがかかる程度であれば問題ないレベルの防水性能を備えている場合は少なくありません。ですが、基本的にヴィンテージ腕時計には防水性能はないと考えて水気を避けるのが無難です。
なぜなら、製造された年代に一定の防水性能を備えていたとしても、現在も同等の気密性を保っているとは考えづらいためです。

また、ある程度の防磁性能を持った最近の時計であっても、特別に耐磁時計と謳われているものでなければ磁力を帯びさせないよう注意が必要ですが、防磁性能のない機械式のヴィンテージ腕時計にはより一層の注意を要します。

時計としての精度は若干落ちる

最近の腕時計であっても機械式であれば若干の時間の狂いはあるものですが、ヴィンテージ腕時計の場合には1日当たり分単位の誤差が生じることも。時間の正確さを求める類の品ではないですが、誤差を修正する作業もまたヴィンテージ腕時計の醍醐味の一つですね。

こまめなメンテナンスが望ましい

ヴィンテージ腕時計には、数年ごとのオーバーホール(数万円程度)が必要といわれています。
現代の機械式時計などでもオーバーホールは推奨されていますが、ヴィンテージ腕時計は年季が入っている分、よりこまめなメンテナンスが望まれています。

とはいえ、愛着のある時計であれば、むしろそうした手間は楽しみであるというのが、愛好家心理のようです。

ヴィンテージ腕時計の人気ブランド

ヴィンテージ腕時計の人気ブランドをご紹介します。

ロレックス

ロレックスの腕時計

心臓部に当たるムーブメントの品質の高さで知られるロレックス。それだけにヴィンテージと言えども実用性も高いといえます。

ムーブメントなどの技術が早いうちから確立され、量産化もされていたロレックスの各モデルは、ヴィンテージであっても交換用のパーツを比較的容易に入手可能。アフターケアしやすいという長い目で見た安心感があります。

オメガ

天文台公認の時計ともなったほどの精度の高さで知られるオメガ。また、NASAの公式時計として初めて月へ行ったのもオメガの時計でした。

高い精度をひたすら追求するオメガの信念は、オリンピックでのオフィシャルタイムキーパーを数多く努めていることからも窺い知れます。
また、芸術にも近いムーブメントの精緻なつくりは、オメガの際立った特長ともいわれています。

パネライ

モデルごとの違いが少なく、ざっくりいうと2種類のデザインを基本としているのが特徴のパネライ。それは、完成度の高いデザインであることを意味していると考えることもできるでしょう。
デザインのバリエーションが少ないという特徴から、ひと目でパネライだと分かるという点も同ブランドの魅力の一つとなっています。

高い技術力を見込まれて、イタリア海軍の潜水部隊用ダイバーズウォッチの開発を任されたこともあるパネライ。そのため水中での操作性や視認性を高めるようなデザインとなっており、他ブランドに比べ大きめ且つ厚めとなっています。

IWC

質実剛健なイメージが人気のIWCには、創業以来の全モデルの修理を引き受けるという永久保証制度があります。
製造終了から一定期間を過ぎたモデルの部品在庫は持たないようにしているメーカーがほとんどである中、これはかなり珍しいこと。
決して簡単に維持できるものではないはずの永久保証制度を堅持し続けているという事実は、IWCの時計づくりの姿勢と精神を表しているといえるでしょう。

修理が必要となった場合の苦労がネックとなりがちなヴィンテージ腕時計ですが、IWCについてはその心配は要らないため嬉しい限りですね。

大人の手元に添えたいヴィンテージ腕時計

今や時間を知るためだけなら必ずしも腕時計である必要はない時代。敢えて腕時計を持つことには何らかのこだわりや思い入れがあるはずです。
職人魂を映す内部機構、代々受け継ぐに値する精巧な作り、古き良き時代のエッセンスを感じさせるデザインといった普遍的な価値を持つヴィンテージ腕時計は、こんな時代にこそ求められる腕時計であるといえるでしょう。

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rino
サムネイル: rino
スタイルのお手本は自由に生きるパリジェンヌ達。作り込み過ぎないシックなスタイルが得意。