• 身近なあのブランドもフェアトレード?おしゃれな服を買って社会に貢献しよう
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身近なあのブランドもフェアトレード?おしゃれな服を買って社会に貢献しよう

フェアトレードとは、公正な貿易の継続によって途上国の生産者の生活を支える取引です。本記事では、フェアトレードがスタートした経緯や、メリット、日本における現状などを解説するとともに、フェアトレード製品の目印となるラベルや、フェアトレード製品を扱う国内外のブランドについて紹介します。

フェアトレードにまつわる基礎知識

フェアトレードという言葉を耳にしたことはあるけれど、具体的な仕組みがわからない人も多いでしょう。まずはフェアトレードについての基礎知識と、なぜ今フェアトレードが注目を集めているかを解説します。

フェアトレードのはじまり

フェアトレード(Fair Trade)とは、発展途上国の農作物や工芸品などを、適正な価格と対等な関係で取引し、生産者の生活を持続的に支える仕組みのことです。かつては先進国の企業が、発展途上国の商品を不当な価格で取引し、労働者から搾取するケースが多く見られました。

そんな状況を変えようと、フェアトレードは第2次大戦後に宗教団体やNGOが始めた支援活動からスタート。1997年にフェアトレード認証制度である国際フェアトレードラベル機構が誕生し、フェアトレードの存在がより身近になりました。

フェアトレードのメリット

フェアトレードは第一に、生産者の生活を支えられることがメリットです。生産者に対等な対価を支払うことで生活を向上させ、貧困の減少へとつなげます。労働者が過酷な環境で働くことや、子どもが学校に行けずに働くことも無くせるでしょう。

また、フェアトレードは持続可能な原材料の管理を行い、人と環境に配慮した経済活動を広めています。そのため、環境保護の観点からも効果があると言えます。

フェアトレードを続けることで、消費者は社会や環境に配慮した買い物を選択できます。一方、生産者は生活が安定し品質の向上につながるという良い循環を生み出すことができるのです。

日本におけるフェアトレードの現状

日本でもフェアトレードの動きは近年活発になっていますが、欧米に比べると遅れているのが現状です。フェアトレードは、どうしても生産者コストを優先するために、消費者が支払う価格が高くなってしまいます。企業や人々がフェアトレードの意義を十分に理解し、取り組みを進めていくことが必要と言えるでしょう。

「#whomademyclothes」のムーブメント

製品の生産過程に目を向ける動きが、SNSなどで見かける「#whomademyclothes」のハッシュタグです。これは訳すると「私の服を作ったのは誰?」で、普段自分が着る服の生産過程に興味を持つ運動を示唆しています。

実はこの運動は、「ラナプラザ崩壊事件」という痛ましい事件がきっかけです。2013年にファストファッションブランドの工場が入っている、バングラデシュの「ラナプラザ」ビルが違法建築により崩壊し、死者は1100人以上、負傷者は2500人以上にも上りました。

ファストファッションは消費者が安く商品を購入できる一方で、生産者の労働環境を劣悪なものにしてしまう可能性があります。この事故をきっかけに、服の生産過程にある労働者の苦しみや、取引の不公平さに焦点が当たるようになりました。

フェアトレードとオーガニックコットン

服の原料となるコットン(綿)も、フェアトレードの代表的な製品です。コットンは70カ国以上で生産されており、西アフリカやアジアの途上国におっては貴重な輸出品。しかし、価値に見合わない不当な貿易を強いられている現状があります。

生産コストを下げるために危険な農薬が使われるケースもあり、環境破壊や生産者への健康被害が問題となることも。国際的なフェアトレードの基準においては、オーガニック栽培のコットンには価格を上乗せするなどの対策を実施し、これによりオーガニック農法へ切り替える地域も増えつつあります。

3種類のフェアトレードと認証ラベル

日本でよく見かけるフェアトレード製品はさまざまなバリエーションがあります。購入を検討しているものがフェアトレード製品か否かは、ラベルの有無で見分けられるでしょう。ここでは、3種類のフェアトレード認証ラベルの特徴を見ていきます。

ラベル1.国際フェアトレード認証ラベル

製品の元となる原材料の生産から、輸出されるまでの過程には、国際的なフェアトレードの基準があります。その基準をすべて守っている製品にのみ、国際フェアトレード認証ラベルが付与されるのです。

ラベルの図柄は数種類あり、製品のカテゴリーによって使い分けられ、原材料の由来や使用割合を、より明確に知ることが可能。基準を守って生産されたコットンには、ラベルの右に「COTTON」の文字がデザインされているので、すぐにオーガニックコットン製品だと判別できるでしょう。

ラベル2.フェアトレード団体(WFTO)マーク

国際フェアトレード認証ラベルは製品に直接貼るタイプのラベルですが、製品にラベルを貼らないパターンも見受けられます。フェアトレード団体マークは、製品を取り扱う団体そのものに対して、扱う製品すべてがフェアトレードの基準を満たしていると認めるマークです。

団体で取り扱う製品がすべてフェアトレードのものでないと、マークは取得できません。よって一度このマークを見つければ、毎回製品を確認することなく、スムーズにフェアトレード製品を選べます。

ラベル3.その他の独自マーク

日本には、上に挙げた2つ以外に独自のマークも多く存在しています。オーガニックの繊維製品が基準を満たしているか、NPO法人が製造過程を厳しくチェックしたことを示す「オーガニックテキスタイル世界基準認証(GOTS)」。他には農林水産省が、農薬を控えナチュラルな生産工程を経た食品であると認定する「有機JAS認定」など、日本オリジナルの認証マークもたくさんあるので、買い物ついでにどんなマークがあるか探してみても楽しいですね。

【海外】フェアトレードの服が買えるファッションブランド

フェアトレードの成り立ちや意義がわかったところで、実際にフェアトレード製品を購入してみたいと思った方もいるかもしれません。ここではフェアトレード製品を取り扱う、海外のおすすめファッションブランドを紹介します。

Patagonia(パタゴニア)

優れたアウトドア用品で有名なアメリカのパタゴニアは、フェアトレードや環境問題に力を入れているブランドの1つです。製品にオーガニックコットンを使用するのはもちろん、インドの工場に託児所を建設するなど、労働環境の改善にも積極的に取り組み、意識の高さが伺えます。

Stella McCartney(ステラ マッカートニー)

デザイナーがもともと自然保護に高い関心を寄せていることから、ステラ マッカートニーはブランドの歴史の中で一貫して、動物から取れる革、毛皮や羊毛・シルクを使用していません。

オーガニック繊維や再生繊維を製品に取り入れているのも特徴で、労働環境や自然保護に早くから取り組んだ、時代の先を行くブランドと言えます。

Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)

イギリスのヴィヴィアン・ウエストウッドでは、アフリカ貧困地区の生産者を支援する現地の団体と協力して、フェアトレードな取り組みを実施。アフリカらしい極彩色の「アフリカバッグ」は、フェアトレード製品としてだけではなく、デザインの美しさと異国情緒を感じさせることから、イギリスや日本でも人気を博しています。

【国内】フェアトレードの服が買えるファッションブランド

環境問題に関して先駆的な海外ブランドと歩調を合わせるように、国内でもフェアトレード製品を取り扱うブランドが増加中。日本ブランドのフェアトレード・ファッションを身にまとい、環境や生産者への優しさを形にしたいですね。ここでは日本国内のおすすめブランドを紹介します。

People Tree(ピープルツリー)

ピープルツリーは世界に先駆けた、フェアトレードオンリーの日本ブランド。取り扱う多種多様な製品は、すべてフェアトレードだというから驚きです。

過去には、環境問題に意識の高いイギリスの女優エマ・ワトソンと協力して、フェアトレード製品を開発したこともありました。現在は世界18ヵ国の約145団体と連携し、ファッション用品や食品・雑貨を販売しています。

コットン製品の約8割にインドのオーガニックコットンを使用するなど、生産者の生活を支えながら、持続的な社会を維持するための取り組みを得意とするブランドです。

NADELL(ナデル)

NADELLは環境破壊や格差社会といった根深い社会問題に、ものづくりを通して働きかけるために生まれたブランドです。オーガニックコットンの良さを生かした製品づくりなど、環境へ配慮しつつ高品質なものを産み出す努力がなされています。

質の高さにこだわり、生産はすべて日本国内。ウエディングドレスを製造する取り組みもあるようです。

tennen(天撚)

tennenは2018年に設立した比較的新しい国内ブランド。環境保護のためすべてリサイクル可能な製品づくりを目指して、糸も天然素材をチョイス。義務感だけでフェアトレード製品を選ぶのではなく、質の良さから自発的に手にしたくなるファッションを目指しているブランドです。

フェアトレードラベルのついた服を探してみて

本来、服というのは着る人の生活を彩るハッピーなアイテム。服を購入する際に生産過程にも気を配り、着る人も作る人も幸せになれる買い物ができたら素敵です。買い物するときはフェアトレード製品も選択肢に入れて、社会貢献へつなげていきたいものです。

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